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AEDって誰に使っても大丈夫?

AEDの認知度

AEDといえば、駅、空港、市区町村役場、図書館、美術館、学校など幾多の公共施設でよく設置されており、普通に見たことがある人も多いでしょう。

実際、AEDについてどの程度知っているかと著者の周囲に聞いてみても、「カバーの色がオレンジ色をしている」「心肺停止とかになった時に電気ショックを与えるもの」「最近巷ではよく設置されている」「いざという時に身に付けておくと社会貢献になる」といった声が多く、AEDの存在程度でも知っている人の推移は逓増傾向にあることは確かです。

ただし、使用方法、役割、活躍の場など、具体的なことについては後述でも紹介する講習会などがあるものの、まだまだ知られていないのが現状です。

AEDの基本

AEDに関する概要は次の通りです。

正式名称

Automated External Defibrillator

日本語名

自動体外式除細動器

役割

心肺停止時、自動的に測定した心拍状態に基づいた電気による除細動を行うことで正常な状態に戻す

主な配置場所(下記以外もあり)

空港

この通り、緊急時に使用できるように多くの場所に設置されており、「あらゆるところ」で活躍の機会があるということが分かります。

ところで、AEDの正式名称の中にある「除細動」という言葉は聞き慣れない人も多いでしょう。

除細動とは、不整脈(心拍数のリズムが不安定な状態)の治療方法の一つです。

その方法は、「主に電気を流すことでそれを正常にしていく」という方法です。これが俗に「電気ショック」という言葉として定着しています。

この歴史は、1899年のスイスのジュネーブ大学の学者による、「犬に対する電気ショックを与えた」という実験が始まりとされており、まだ118年と比較的浅い歴史とはなっていますが、世界中の医療施設では緊急措置として使用されています。

そして、この一見専門性を高く感じる技術を、自動化によって誰もが即座に使用できるように設計されたものがAEDということです。

AEDの使用方法

AEDの使用は、誰でも簡単にできるように設計されていますが、電気を流すこともあってやはり不安な気持ちにもなりがちです。

そのため、対象者の発見からAEDの使用までの具体的な流れを下記の通り紹介しますので、イメージトレーニングなどをしながら想像してみてください。

対象者の発見まで

  1. 心肺停止の人を発見したら、速やかに周囲の安全を確認して自身と対象者の二次的危険をできるだけ除去する
  2. 対象者が危険な場所にいれば安全な場所まで移動させる
  3. 「大丈夫ですか?」とできるだけ大きい声(氏名が分かっているなら氏名も出して呼び掛ける)で対象者に呼び掛けて反応を確認する
  4. 「誰か助けて下さい」と周囲に人がいれば助けを求めて、119番通報とAEDの使用準備を始める

対象者に対する処置(対象者の発見の「4」)の合間を縫って行う)

  1. 呼吸の確認(10秒程度)
  2. 数センチ胸部がへこむくらいの強さで胸骨圧迫を1分間で100~120回くらい行う
  3. 技術がありかつ行う意思があれば人工呼吸を2回くらい行う

AEDの使用

  1. 蓋を開けて電源を入れる
  2. 音声ガイダンスが流れることを確認する
  3. AEDの内部にある電極パットを取り出す
  4. 電極パットをシートからはがして右胸と左わき腹に貼って体から離れる
  5. AEDによる自動診断結果を待つ
  6. 電気ショックの必要が出たら周囲にいる人たちに離れるように指示を出す
  7. ボタンを押して電気ショックをする

AED使用後の対応

使用後は再び胸骨圧迫と人工呼吸を行って、心拍の回復をさせる

以上となります。原則として音声ガイダンスがあるので、その指示に忠実に従えば大事に至ることはよほどのことがない限りありません。

なお、まれにAEDが、「電気ショックの必要がない」という診断をする場合がありますが、それでも救急車が到着するまでの間に、胸骨圧迫や人工呼吸などの蘇生措置を施して少しでも回復をさせることが重要です。

子どもと妊婦に対するAEDの使用

妊婦のお腹

AEDは電気を流すということもあって、特に子どもや妊婦などに対しては使用してもいいのか不安だという声もあります。そのため、それぞれ次のような対応をすることがベストです。

子ども

子どもは、まだ発達中の身で胸部が大人と比べたら弱いため、子ども用の電極パットが用意されています。

そのため、1歳以上8歳未満(体重25kg未満)の子どもにはそれを使用しましょう。ただし、そもそもそれが場合または体重や年齢が分からない場合などは、通常の電極パットを使用してください。

妊婦

妊婦は、お腹に新しい命を宿しているため下手な衝撃を与えさせるわけにはいきません。

しかし、心肺停止状態が起きている以上、AEDが近くにあれば使うことが一番の救命処置です。

それに、AEDには自動的に電気を与える必要があるのかを判断できる機能が搭載されているため、実際にその指示に従えば大事に至ることもまずありません。

さらに、お腹の子どもに与える影響報告も現状ではされておらず、医療機関ではAEDは積極的に使用することを推奨しています。

このように、AEDは子ども、妊婦などに対しても積極的に使用して命を救うことを求めています。

AEDの勉強

AEDに関してある程度分かっても、実際使用しなければならない場面に遭遇した時に迅速な対応ができるとは限りません。

やはり、全国各地で講習会が開かれているのでそちらに積極的に参加してAEDに関する専門的な勉強をしていくことが大切です。

その講習会ですが、主に次のような形式で開催されています。

ただし、これはあくまで事例の一つですので実際と異なる場合もあります。

そのため、開催元の情報を必ず確認して申し込みをしましょう。

開催場所

全国各地の消防署、日本赤十字社の都道府県支部、病院などの関連機関

※要望があれば企業や団体などに訪問して開催する場合もある

開催頻度

おおむね月1回程度だが複数回行っているところもある

講師

専任のインストラクターなどが担当

時間

料金(テキスト代を含む)

申込方法

所定の申込用紙に記入して開催基に直接訪問またはFAXをする方法が多い

定員

おおむね10人程度だが会場の規模によって上限が変わる場合もある

その他

訪問講習会の場合、任意の日時に合わせやすいが料金はその分、高くなることに注意する

今後のAEDの普及

一般的に、救急車が現地に到着するまでに数分の時間を要することから、その間に少しでも本製品を使った救援処置をしなければなりません。

実際、AEDを使った場合とそうでなかった場合、その救命率には明確な差が出ていることが報告されています。

それを裏付けるように、除細動は1分遅れるごとに10%救命率が下がっていくことから、10分程度でも対応が遅れたらすでに手遅れの状態になりかねません。

以上のことから、今後もAEDの普及を進ませることはもちろんその使用方法、役割、そして一人一人がそれを使う緊急時に遭遇しても冷静に対応できるようになっておくことが大切です。

電気を流す性質上、危険な部分も否めないものの、それらを正しく理解していれば多くの人たちの命を救う手段になります。

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