AEDの種類の一つ「オートショックAED」の特徴やメリットについて見ていきましょう。
電気ショックが必要であると判断された場合、人の手でショックボタンを押さなくても、自動で電気ショックを与えるAEDを「オートショックAED」と言います。日本で認可されたのは令和3年ですが、アメリカ・ヨーロッパをはじめとする海外では、すでに普及が進んでいます。
オートショックAEDにはショックを加えることを知らせるアイコンのみがあり、他にボタンはありません。基本的な扱い方は一般的なAEDとほぼ同じで、電源を入れ、電極パッドを取り出して肌に張り付けます。ここから、オートショックAEDは自動的に心電図の解析を実施。電気ショックが必要な場合、AEDからカウントダウンをする音声ガイダンスが流れ、自動で電気ショックが与えられます。
オートショックAEDを使用する場合は、AEDが自動で電気ショックを与えている間、間違えてショックアイコンを押したり、ロゴマークを押したりしないように注意してください。
人の手でAEDを使用した際、人的な操作ミスが起こる可能性は不安要素の一つ。オートショックAEDは、操作ミスを防ぎ、傷病者への適切で迅速な処置を行える点がメリットです。
救命の現場で、切迫し冷静さを欠いてしまう人は少なくありません。AEDがあっても、救助者が電気ショックボタンを押すことをためらってしまったり、操作ミスをしてしまったりするケースもあります。
オートショックAEDは適切な処置を施せるだけではなく、救助者が「自分は正しく処置できたのか」と自分を責めてしまう事態を防げます。
ロゴマークのシールの有無で判別可能です。「オートショックAED」の場合、キャリングバッグや本体にロゴマークが表示されています。
一般的なAEDとの動作上の違いは、心電図解析後、電気ショックが必要だと判断された場合に、救助者が電気ショックボタンを押すか、AEDが自動で電気ショックを行うかです。