バイスタンダーというのは、救急の現場に居合わせた人のことを指す呼び方です。
自分がバイスタンダーになってしまったときの責任や、やるべきことなどをよくチェックしておきましょう。
バイスタンダーとは、英語で「傍観者」「居合わせた人」という意味を持つ言葉。心停止などの救急の現場に言わせた人や発見した人のことを指す呼び方です。ただ傍観するだけではなく、勇気を出して救命を行うことが大切なのは言うまでもありません。
例えば道中でいきなり人が倒れたときや家族が苦しみ始めたとき、職場で同僚が体調不良を起こしたときなど、誰もがあらゆる場面でバイスタンダーになる可能性を持っています。
バイスタンダーの役割は「救急隊到着までの数分間に行う応急処置」です。患者の予後や生存率を左右する、非常に重要な役割を負います。
もし意識がない人や倒れた人を見かけた際には、心停止ではないかと疑った上で声をかけてください。心停止の可能性があると思ったら、まずは大きな声で周りに助けを求めましょう。周りに助けを求めた後は、119番に通報。119番通報では救急車の手配だけではなく、心肺蘇生の方法やAEDの使い方も指導してくれるので、早めの通報が大切です。
一次救命処置では傷病者が正常な呼吸をしているかを確認し、もし呼吸に少しでも異常があれば胸骨圧迫(心臓マッサージ)を行います。AEDを持ってきて貰ったら、電源を入れて音声ガイダンスの通りに使用します。
バイスタンダーに悪意や重過失がなければ、バイスタンダーが責任に問われることはありません。万が一に損害賠償請求などがされた場合も、法律相談のお金が支給される「バイスタンダー保険制度」があります。バイスタンダーがケガをしたり感染したりした場合には、「バイスタンダー見舞金制度」が利用可能です。
もし間違った処置をして訴えられたら?と心配に思う人も多いでしょうが、日本にはバイスタンダーを守る法律があります。自分がバイスタンダーになったときには、勇気を出して救命行動を取ってください。