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ペースメーカーを使用していてもAEDは使えるの?

万が一にペースメーカーを埋め込んでいる人が救護対象だった場合、AEDを利用しても大丈夫なのでしょうか?ペースメーカー使用者へのAEDの使い方や注意点について押さえていきましょう。

ペースメーカー使用者にもAEDは使える

結論から言えば、ペースメーカーが埋め込まれている人であっても、心停止した傷病者に対する蘇生措置の方法は変わらず、救急車が到着するまでの間にAEDによる徐電気ショックを試みる必要があります。

ペースメーカーの役割は、心臓の動きを改善することではありません。そのためペースメーカー使用者であっても心室細動その他の症状を防ぐことはできず、AEDによる対処が必要な場面は十分にあるのです。

AEDは心電図を解析し、ペースメーカーが機能しない状態の心臓でないと電気ショックは行いません。つまりAEDの電気ショックはペースメーカーが動いている間は作動しないということ。AEDとペースメーカーが同時に作動して心臓に過度のショックを与え、状態を悪くするようなリスクは低いといえるでしょう。

装着時の注意点

ペースメーカーが埋め込まれている場合には、鎖骨の下にこぶのようになって埋め込まれたペースメーカーが出ています。相手がペースメーカー使用者だと分かった場合、ペースメーカーの埋め込み部分を避けて電極パッドを貼り付けましょう。ペースメーカーの上から電極パッドを貼り付けてしまうと、電気をブロックしてAEDが十分に機能しなかったり、心電図の解析が不正確になったりといったリスクが考えられます。

少なくとも、埋め込みのこぶから2.5㎝は離して貼り付けます。ペースメーカーの上に電極パッドを貼らないようにだけ注意すれば、後は一般的なAEDの使用方法と同じです。

なぜ電極パッドは右胸と左わき腹に貼るのか?

AEDを使用する際、電極パッドは右胸と左わき腹に貼り付けると決まっています。心電図計測における第Ⅱ誘導で最も心電図を計測しやすいのがこの位置である、というのが理由です。

もしも右胸にと左わき腹に貼る電極パッドを逆に貼ってしまったとしても、特に大きな問題はありません。

AEDにはモニターが付いていてそこに心電図の波形が映される機種がありますが、電極パッドを左右逆に貼り付けることでその心電図の波形が逆転して表示されます。波形が逆に表示されたとしても、AEDによる人命救助にはあまり大きな影響は及ぼさないでしょう。

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