商業施設は、自動体外式除細動器(AED)の適正配置に関するガイドラインの中でも「デパート・スーパー・飲食店などを含む大規模な商業施設」としてAED設置が推奨されています。
ここでいう商業施設とは大規模な店舗などを想定しているようで、コンビニエンスストアなどの小規模な店舗は含まれていないようです。
ただし、自発的にAEDを導入することは少なからずメリットがあるように思われます。
なによりも顧客サービスや地域貢献への積極的な姿勢を示す絶好の機会となるでしょう。実際に店舗やコンビニエンスストアに設置されたAEDによる救命事例も数多くレポートされ、役立っていることがわかります。
いずれの場合でも商業施設がAEDを導入する場合は、長期間の使用・メンテナンスが求められるため、レンタルよりは購入するかリース契約で設置する方がコスト面でもメリットがあります。
各店舗毎に購入するのが難しいようなら、商工会議所や商店街組合などのコミュニティで共同購入または代理購入が出来ないかを掛けあってみてもよいでしょう。
行政が主体となって、埼玉県坂戸市にあるコンビニエンスストアの約7割の25店舗にAEDが設置されました。
坂戸市ではすでに公共施設などに53台のAEDを設置しているそうですが、24時間営業を続ける商業施設にも設置することで、さらなる救命率の向上に努めているそうです。
設置された各店舗にはAED設置を示すマークが貼られていて、市民が店員に申し出れば店頭にて無償で貸し出しを受けられます。
こうした取り組みは市と各コンビニチェーンが協定を結び、無償で協力してもらうことで実現しました。
商業施設でのAED導入をした人たちの口コミ評価は、ネット上にはみあたりませんでした。ただし顧客サービスに敏感な商業施設においては、AEDの設置・導入はもはや避けては通れないサービスであると思います。