人が多く集るところにAEDを導入することが求められているので、歯科医院や医療機関もその対象となるでしょう。ただ、医師や看護師など医療に従事している人がいるところにあえてAEDを置く必要があるのでしょうか。
結論からいえば医療機関においてもAEDを導入すべきでしょう。歯科医師はそもそも救命に関して専門的な知識を有しておりませんし、医療機関であっても心肺停止した人の元へ医師がすぐに駆けつけて処置ができるとは限りません。規模が大きな病院ならば、なおさらのことでしょう。
さらにいえば、医療機関こそが率先してAEDを導入することで、啓蒙活動にもつながっていきます。
導入・設置に際しては常に常備が求められるため、レンタルではなく購入されるところが多いようです。また医師や看護師だけでなく、だれもが使えるように、持ち運びや取扱が簡単な機種が好まれています。
最近ではAEDが導入された歯科医院をよく見かけることでしょう。地域によっては歯科医師会に所属する医院全てがAEDを導入しているところもあります。
なぜ、歯科医なのか?これにもきちんとした理由があるそうです。大人になっても歯医者さんが苦手な人は実は多いものです。待合室にいるだけで緊張して脈拍や血圧が上がってしまい、心臓疾患をおこしてしまう患者さんもいるとのこと。
そうした状況を想定して、歯科医院ではAEDの導入が積極的に進められているようです。
受付で心肺停止。歯科医師による処置で呼吸が再開/歯科医師
歯科クリニックで男性患者が受付で突然心肺停止状態に。院内にAEDが設置されていたため、歯科医師が中心となって緊急に処置することができました。突然の出来事でしたが、日頃から準備をしていたおかげで慌てずに対処できてよかったです。治療中の心肺停止ではありませんが、設置しておいて良かったと今では思えます。今後来院される方のみならず、医院の近くにいる人もいざという時利用してもらえるように、AEDが備えてある場所であることをしっかりと告知していきたいですね。