心室細動等の緊急時に備えてAEDはすぐに使える場所に設置しておくべきですが、具体的にはどこに設置すればよいでしょうか。屋外に設置するときに気を付けるポイントや屋外用収納ボックスの活用について解説します。
AEDを屋外に設置すること自体は可能です。AEDを屋外に設置すると、いつでも誰でも使用できるようになります。たとえば学校の中庭に設置した場合は、保健室・体育館・グラウンドの3箇所に設置しなくても済むかもしれません。会社で屋外にAEDを設置した場合は、従業員だけでなく近隣住人も使用できることになり、地域貢献のPRにもなります。
ただし、AEDを屋外に設置する際には、とくに温度と湿度の2点に気を付けなければなりません。AEDは精密機器なので、適切な保管環境に置いておかないと故障してしまい、いざというときに使用できなくなってしまうからです。
AEDを保管するときに適した温度と湿度は、具体的にはどの程度なのでしょうか。
AEDを保管するときに適した温度と湿度はメーカーによって異なります。たとえば、以下のような範囲で定められています。
製品を購入したときに添付された文書のなかに、重要なお知らせとしてスタンバイ環境温度について記載されていることが一般的です。改めて確認してみてください。
AEDを屋外に設置する際に適切な温度と湿度を守るためには、屋外用収納ボックスが必要です。
屋外用収納ボックスの大まかな費用は以下のとおりで、屋内用収納ボックスよりも高価になっています。
温度を一定に保つための機能が搭載されていたり、屋外環境に耐えるための素材が使われていたりすることが、比較的高価な理由として挙げられます。
また、屋外用収納ボックスを設置する方法は、壁掛けタイプ・スタンドタイプともにアンカーボルトで固定するという方法です。
温度を保つためのヒーターやファンを回すために電源が必要な場合には、電気工事が必要になることもあります。
なお、最近では電源が必要ない屋外用収納ボックスも製造・販売されていますので、検討してみてください。